近年、PCやスマホ関連では様々な規格が乱立しており、非常に分かり難いものが多くあります。
今回はUSB Type-Cケーブルに焦点を当て、どのケーブルを買えばいいかをご紹介します。
USB Type-Cの規格について
USB Type-Cの規格についてはネットで解説を探しても難しく、普段使用するのに関係のないことが多く書いてあるので、読む気にならないと思います。
簡単に規格を表にまとめてみました。
規格 | 最大転送速度 | 映像出力 | PD充電 | 備考 |
USB2.0 | 480Mbps | 対応不可 | 対応不可 | |
USB3.2 gen1 (USB3.0、USB3.1 gen1) | 5Gbps | 端子、ケーブルが 対応の場合可能 | 端子、ケーブルが 対応の場合可能 | |
USB3.2 gen2 (USB3.1 gen2) | 10Gbps | 端子、ケーブルが 対応の場合可能 | 端子、ケーブルが 対応の場合可能 | |
USB3.2 gen2×2 | 20Gbps | 端子、ケーブルが 対応の場合可能 | 端子、ケーブルが 対応の場合可能 | |
USB4.0 | 20~40Gbps | 対応 最大8K 1台 (解像度不問) | 対応(60~100W) | 最大0.8(条件付きで1m) PCIe接続はオプション |
Thunderbolt 3 | 40Gbps | 対応 最大4K 1台 | ケーブルが 対応の場合可能(100W) | 最大0.8m(条件付きで2m) PCIe接続 16Gbps |
Thunderbolt 4 | 40Gbps | 対応 最大 4K 2台 最大 8K 1台 | 対応(100W) | 最大2m PCIe接続 32Gbps |
USB-Cは分かり難い
USB3.2の判別方法はない
一部内容を省いていますが、大まかに見るとUSB3.2は映像出力に対応していないものもあり、大変分かり難くなっています。
PCはスペックを確認すればどのような端子が使われているか分かりますが、ケーブルに関しては見ただけでは映像出力に対応しているかわかりません。
更には、PD充電に対応しているかどうかも見ただけではわかりません。
PD充電も規格が色々とある
PD充電という規格自体も様々な規格があり、PD2.0やPD3.0など対応ワット数が様々です。
それもどれが対応しているかケーブルから判断することはできません。
非常に分かり難いですよね。
結局どのケーブルを買えばいいのか
たぶん皆さんが知りたいのは、『映像出力ができて高いワット数で充電できるのはどれか』ということだと思います。
用途別にそれぞれ解説します。
Thunderbolt4が最強
『大は小を兼ねる』という格言がありますが、その言葉はThunderbolt4にふさわしいです。
Thunderbolt4は映像出力、PD充電(100Wまで)などすべてに対応しています。
現状では、先ほど紹介した全ての規格に対して上位互換となっています。
性能が発揮されるケーブル長も2mまでと、ある程度の長さまで選択することができます。
Thunderbolt4を名乗る場合は、様々なテストによる認証が必要となり、その品質が担保されることとなります。
また、端子にも稲妻に4と書いたマークが書いてあるので、間違えることはありません。
100Wまでの充電のみならダイソー
充電でしか使わないのに、そんなにオーバースペックなケーブルは必要ないという人はダイソーの充電ケーブルをオススメします。
先日の記事で紹介したように、非常に安価で入手することが可能です。
100Wを超える充電が必要な場合
100Wを超える充電、スマホやPCで120W~140W充電が必要な人や、今後出てくるであろう240W充電が必要な人は専用のケーブルが必要です。
このケーブルであれば、240W充電まで対応し、映像出力や転送速度もThunderbolt4同様に可能です。
ただ、なかなかの値段がしますね……。
100Wまでで今のところは特に困らないと思うので、余程特殊な用途でない限りは購入の必要はないと思います。
注意点
USB4ケーブルにはご注意を
USB4.0は規格の範囲がとても広く、どのようにも作ることができます。
(解像度不問、60W~100W、PCIeはオプション、転送速度)
正に品質がピンからキリまでとなっており、そこを逆手に取った中華メーカー(Amazonにはびこる)により悪用される恐れ大です。
『Thunderbolt4/USB4互換』と銘打ってあっても、そうなっていない可能性があります。
信頼できるメーカーや、動作確認できた製品をお勧めします。
下記の2製品は私が動作確認を行い、映像出力や充電能力はThunderbolt4互換であることを確認済(PCIeは未確認)です。
iPhone15を買う人はちょっと待って
iPhone15からはUSB-Cに変わるので、ケーブルの購入を考えている人は少し待った方がいいです。
どうやら、認証が必要な専用ケーブルでないと、高速充電や高速通信ができないという噂が流れています。
そのため、iPhone15で使用予定の方は、正確な情報が出るまで購入を控えた方がいいと思います。
まとめ
書き連ねてしまいましたが、まとめるとこのようになります。
・充電目的→ダイソーで安価な60W対応ケーブル、もしくは100W対応ケーブル
・充電以外も使いそう→Thunderbolt4ケーブル
・100Wを超える充電→240W対応ケーブル
非常に分かり難いUSB-Cケーブルですが、この3点を抑えておけば大丈夫です。
コメント